山のフランケンシュタイン

怪獣造型   高垣利信    山のフランケンシュタイン(サンダ)
今現在のサンダの決定版のキット、ですので製作も自分なりに徹底的に拘ってみました。まずは目は大魔神と同じく中に入っている方の生身の目ですので黒目部分に二重に穴を開けて眼紋を書き込んでからクリアメディウムで何回にも分けて埋めていく方法で作ったのですが、球体を埋め込んで造型されるパターンでは無かったために凸凹の造型でしたので丸く見えるようにするのにかなり苦労しました、でも苦労のかいがあったかと思います、この効果はこの方法でしか表現できないのでは?いかがっしょ?。毛の塗装ですがこの大きさですからメリハリをつけておりますが、毛の造型が得意な村上さんと違って若干ヌルく感じる方もおられるかもですので塗りのメリハリで補う意味も込めております。そして今回一番の見せ場、『樹木』です(笑)。
今回製作にあたり映像を見ておりますと他の方々が同じシュチエーションで製作されたほぼ全ての作品でこの木の映像をまったく見ずに製作されている事が判ります。劇中では立派でしっかりした木の設定なようで、すぐ抜けるのに一気に引き抜かず、引っこ抜くのにグリグリ力を入れて引き抜く演技をされております。だからこそガイラを打ちのめす時しっかりした大きな木でボテ繰り回す重みを感じることができるのです、ホントに芸が細かいですね! キットには葉どころか枝も無い幹一本しか入っていないのでNゲージから劇中と同じく針葉樹系の木のミニチェアを何種も購入して1週間かけてじっくり製作しました。こういう完成品はなかなか見た事が無いと思うのですがいかがでしょう?いつも思うことですが古くからいくつも作り尽くされたかに見える怪獣でも意外と見ずに塗られている事が多いみたいで素直に映像を見てみると新しい発見があって面白いですよ!
もとより不可能な毛の造型を造形師さんがどう形にして表現され、それを塗りでどう見せるのか?製作者の腕の見せ所です、今回は安っぽいドライブラシだけはしたくなかったのでクリア塗装で立ち上げて最後に筆で流れに沿ってメリハリをつけてみました。


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