蟹坊主

ダイモス    村上 寛    蟹坊主
ダイモス水木妖怪シリーズと銘打ってファーストシリーズで掴みに有名妖怪を持ってくると思いきや、なんともマニアックな蟹坊主!この選択には痺れた!これこそ自分が欲しかったシリーズなんじゃないだろうか?このシリーズは続いてもらわねばならないので『こんな塗り方も出来るのだよ〜』っていう甲羅の表面は気合の玉抜き塗装!でもyasuu親方と村上さんに『あんな塗装誰も出来ないから余計に売れなくなる』と怒られてしまった(苦笑)。とりあえず一つの作例です、妖怪は怪獣と違い『こうやって塗らなければならない』といった色や縛りが無いので日本情緒ある妖しさを盛り込めればどう塗ってもかまわない。だからこそ車やバイク、リアルな戦争ジオラマ、ガンダムやロボット、クリーチャーや怪獣といった模型製作と違い色んな塗り方、絵的手法等、アイデア次第でなんでも試せる。このシリーズのキットはキットというより『素晴しいキャンパス』なのだ。自分はベースの沢の水の表現を単に塗るだけでは面白くないので薄暗い沢に木々の木漏れ日が漏れている妖しさを塗ってみましたが日本らしい妖しさを入れるならいくらでも工夫が出来ます。桜の花びらが流れているのを書き込んでも良し、紅葉を流して秋の風情を入れるのも良い、まして水の色を青や緑で塗る必要もなし、日本的美しさ、妖しさを表現できるのなら赤や黄色でも良いのだ、それこそ精緻な絵に突拍子も無い着色をしながらもピッタリと嵌る水木先生の画風にも通じるところがあると思います、是非先生の画集『妖鬼化』を読まれる事もお勧めいたします、こういう着色もあるんだな〜って勉強になります!
この蟹坊主の有名なデザインも実は水木先生のオリジナル、ガザミ(ワタリガニ)がモチーフになってます。そして名前に坊主が入っているからなのかどうか判りませんが左右の目が天と地を見る天地眼になってます、不動明王とかで有名ですね!
表が凄く派手な分裏側は対照的にシンプルに、このギャップがたまらないと思うのですがいかがでしょうか?そしてこのリアルな蟹造型もたまらないと思いませんか?


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