48p初ゴジ カラ―仕上げ(11体目)

酒井ゆうじ工房  酒井ゆうじ  『ゴジラドリームVol.86 48p ゴジラ1954』  
販売目的ではなく、須賀川市の『円谷英二展』に展示するために作られ、あまりのガレージキット化希望の声に30体未満がキット化、東宝の現像所の入口にも飾られているゴジラの造形物としては特別であり、代表的なガレージキットです。自分のプライベートの完成品でも今現在唯一のモノでもあります。
『ゴジラ生誕60周年記念』にあたり、ゴジラ造形の第一人者、酒井ゆうじ氏の工房から『最初で最後の再販』と銘打ち、20体のみ販売され、50体のキットが世界に存在することになってます。

ガレージキット制作代行の怪獣やゴジラをメイン扱う名のあるディーラーさんなら酒井さんの『48p ゴジラ1954』と『ゴジラ2000ミレニアム雛形』の制作を任せていただけるのがその工房の腕の証明だと認識されてると思いまが、事実この再版後、腕のあるフィニッシャーの工房には依頼が着て歓喜に沸いております。その50体中、11体を作ったところはたぶん無いでしょう、これは自分のフィニッシャーとしてのステイタスであり誇りでもあります(1体はプライベートなので10体の依頼があったことになります)。通常同じキットは断る自分の所にしてこのキットだけは際限なく制作を受け入れ続けたのは怪獣というガレージキットの中でも自分たちフィニッシャーには特別なキットだったためです。まさに怪獣ガレージキット王です!

制作ですが一般の家庭ではなかなか難しいと思います、その理由が大きさもそうですが、このキットが完全ムクのレジンである点です、とにかくとんでもなく重い!!硬質の床等の場所では自重で繊細なモールドが潰れてしまいます。制作は溶剤でも溶けない特殊な断熱材の上でモールドにダメージを与えないように行いました。パーツの接合はモルタルの壁の剥落を固定するためのネジを切った業務用の注入用ステンレスアンカーピン仕様、接着にはマジックスムースとガレージキットではこれ以上ない強度だと思います。

目の塗装ですが、黒目の角度が各個人の趣味になると思いますので酒井ゆうじ氏の完成品を参考にしてます、左は前下を、右は軽く後ろ下を見下ろしている角度にしております。キットの目の造形が金属球といった物を使われ綺麗な眼球を再現される原型師さんが多いのですが、この大型キットにして何故かデコボコしてます。制作中、モノクロですが資料を漁っていたところ、初ゴジも逆ゴジも黒目が結構デコボコでそんなに綺麗なモノじゃなかったのが判ります、逆に酒井さん恐るべし!!真円重視ならマスキングテープを丸く抜いてエアブラシで吹けば一発です、ですがスチールの雰囲気が欲しかったので綺麗に真円で描くのではなく、雰囲気重視で筆で描き込んでみました(どちらにしろ下地が歪んでいるので真円には描けない)。
爪はエアブラシで根元暈して塗るなんて騙すような今更そんなアホな方法は使っておりません、筆で描き込んでおります、いかがっしょ?


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